「1/4の奇跡」左側の君に【完】






「ただいまー」



玄関に入ると、お母さんがリビングから飛び出てきた。





「いらっしゃい!!」





そんなお母さんの様子を見て、拓人が微笑んだ。




そして、

「合格しました」と言って、ペコッと頭を下げた。







お母さんは手を叩いて喜んだ。




「よかった!!おめでとう!!




今日はね、二人の合格パーティーね!




ゆっくりしていって!」





私は拓人にスリッパを出して、リビングに行こうとしたら、


お母さんに止められた。





「こっちはいいから」




お母さんは私の背中を押して、


階段の方へ連れて行った。




「なんでよ・・手伝うよ。



ひとりで大変じゃん・・」




「いいから。


勉強でなかなか会ってなかったでしょ。


ゆっくり部屋で話してきなさい。


パーティーっていってもお寿司よお寿司!


出すだけだから、大丈夫、大変じゃないわ。


ほら、行きなさい。




お父さんが帰ってきたら始めましょうね」





「え・・お父さん?」





お母さんは、うふふふっと笑った。



「お父さん、拓人くんの結果も気になってたみたいで、


朝、仕事行く前に、「今日も早めに帰る」って言ってたわよ」





お父さん・・・




「お父さんが帰ってきたら呼んでね。


じゃあ・・拓人部屋行こう?」















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