「1/4の奇跡」左側の君に【完】
「ごめんね。やっぱり私は、
彼を忘れられない」
「だったら、会いに行けよ。
会って、花音の気持ちを伝えろよ。
花音、そのままでいるのか?
いつまでもそのままでいるのか?
会って、自分の気持ちに区切りつけて来いよ」
緒川くんは、優しく諭すように言ってきた。
「わかってる。
私もずっとずっとそう思ってきた。
でも、どうしてもできないの。
たぶん、気持ちに区切りをつけたくないんだと思う。
勝手なことばかり言ってごめんね。
あ・・・レポート明日提出だから」
私は、レポートの続きを始めた。
緒川くんは、コーヒーを持って立ちがあった。
「そっか・・・
わかった。
俺も諦めなきゃいけないのかな・・・
じゃあ・・・・な」
緒川くんは、ふっと笑って行ってしまった。