「1/4の奇跡」左側の君に【完】
拓人は私の頬をゆっくりと撫でた。
拓人の顔は、すごく切なそうに見えた。
「花音」
真剣な声で呼ばれて、私は深く頷いた。
「俺は花音のことを、
花音のことを・・・」
・・・私のことを・・・
「・・・大切な子だと思ってる」
たい・・せつ・・・
「他の女子とは違う。
特別な存在だって俺は思ってる。
でも・・・」
「でも・・?」
「彼氏にはなれない。
俺、誰とも付き合う気がないんだ。
・・ごめんな・・」