オレ様になりたくて…。
「アンタさ不倫してんの?」
難波薫子の顔が一瞬で強ばる
「テメェには関係ねぇだろ」
そう言いながら自分の分も煙草に火を着けて長く煙を吐き出す
「オレもさっきまであのホテルにいたんだ。クリスマスの夜にしちゃ随分早い解散だよね?相手の人は同じ指輪をはめてる人の所へ帰ったんだろ?」
殴られてもいいやって思いながら言ってやった
けれど返ってきたのは拳ではなく意外な言葉だった
「悪い事してるって解ってる…」
何だよ急に
そんな顔されたら
マジでなんも言えねーじゃん……