蜜愛シンドローム ~ Trap of Masato ~

3.初詣




週末の土曜日。

絢乃はいつもの時間に雅人の家に向かった。

1月の横浜は海風が冷たく、外にいるとあっという間に体が冷えてしまう。


『お待ちしておりました、お入りくださいませ』


カシャンという音とともに門の鍵が開く。

絢乃は門をくぐり、中庭の方へと歩いて行った。

と、母屋の玄関のドアが開き、家政婦達が顔を見せる。

・・・なんか、デジャヴが・・・

絢乃は思わず足を止めた。

そんな絢乃を家政婦達は例の母屋の小部屋に引きずり込む。


「さ、絢乃さま! 今日も腕によりをかけてお綺麗にして差し上げますわよ!」


家政婦達は絢乃をいつもの通りに椅子に座らせ・・・

かと思ったら、立たせたまま、絢乃の服を引っぺがしていく。

ヒィィと思う絢乃に、白い襦袢が着せ掛けられた。


< 128 / 175 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop