求*幸福~愛しい人はママだった~【完】


書店に並ぶ雑誌には、1誌以上は表紙をしているようだった。



マネージャーや事務所の社長らは、俺が最近は安定した人気をドラマでとれているから、その知名度をステイタスとして、欲しいのでは…と考えていた。



俺には正直、そういう女性のずるいとこや、芸能界に有りがちな、仕事以外で騒がれてっていうのが、理解できない。



なのに、誕生日の日は撮影で遅くなった俺を、現場で待ち伏せし、祝いだと周りを巻き込みバーに行かされた。



俺のドラマの共演者やスタッフらは、美人モデルと知り合えてラッキー位のノリだったかもしれないが、リリアはさも、俺といい雰囲気なんだと、酒の力をうまく利用して、みんなに匂わせた。



日付が変わり、お開きになったとき、リリアを送るのは俺だと、無理矢理にタクシーに乗せられ、現在進行形の仕事仲間と、仕事でないことで、揉めるのも大人げないと、従った。



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