求*幸福~愛しい人はママだった~【完】


それからしばらくは年末年始のトーク番組の収録などで忙しく、彩乃とはメールだけだった。



脅迫事件についても、進展はないようで事務所への報告もあまりなかった。



彩乃には会えないクリスマスが過ぎ、新年を迎え、連休も終わった頃……

**********

「彩乃…」



俺は、白っぽい部屋の中で眠る彩乃のベッドサイドにいた。



2日、眠り続けている。



俺は仕事で明日の朝には帰らなければならない。



どうか、それまでに目を覚ましてくれないだろうか…



右腕には包帯、見えないが背中にも包帯、そして、頭にも包帯……



ただ、顔だけは傷がなく、それだけをみるならただ、普通に寝ているだけに見えるくらい穏やかな寝顔だった。



どうか、目を覚まして、俺にまた、あの笑顔を見せて…








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