天神学園高等部の奇怪な面々33
天神学園高等部2年の無口少女だ。

「あら、おはようございます小夜さん、こんな早くからどうしたんですか?」

ロイド眼鏡の向こうの瞳を細める喜屋武。

『龍太郎君を呼びに来たんです…朝6時半に学園の校庭に集合ですから』

「あぁ…」

そういえば今日から天神学園の2年生は修学旅行だったのだと、喜屋武は思い出す。

「どこに行くんでしたっけ?」

『一泊二日でムカッチャパピリアです、私、海外なんて初めてですよ』

ニッコリ微笑む無口少女。

ならば尚の事、遅刻は許されない。

「ちょっと待ってて下さいね、今龍太郎さん起こしますから」

喜屋武は指先に小さな青白い光を灯らせた。

その指先で目の前の空間に紋様を描く。

紋章か、魔方陣か。

ともかくその紋様の中に腕を突っ込んだ喜屋武は。

「えいっ」

ぎゅっと、その腕をつねくる。

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