硝子の器に君の雫
自分はいつも傍観しているだけの存在だったから。それにこうなったのは自分のせいじゃない。
なんで先輩の尻拭いを俺がしなくちゃならないんだ、そう思うとますます苛立ってきた。
「タクシー、呼んでいいよね?」
自分も飲んだし家に帰って早く寝たかったし、体にこびり着いた険悪な空気を早く洗い流したかった。やはりこんな低俗な集まりに参加するもんじゃない。早く帰って寝たい、それしか頭になかった。