Special

ひとときの幸せ



ピンポーン



「はい」
「…交代しに来た」


玄関を開けると仕事終わって仮眠を取ったであろうレン。
いつもと違って少し眠そうな顔をしてたから。

時刻は朝の8時。
私は大学へ行く支度をしなくちゃならない。


「あ、じゃあよろしくね!この子あんまりなかなくてすごくいい子だったの!!」
「そう」
「じゃあ私、夕方にまた引き取りに行くから!そういえばレンの家、やっぱりうちから近かったね」


初めて会った時が駅だったから…そうかなとは思っていたけど。


「コレ」


私があの日のことを思い出していたらレンが目の前に袋を差し出していた。


「え・・・何?」


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