最後の恋なら





俺と美羽はいわゆる恋人だ



病気持ちの美羽を好きになってしまったのには理由がある






それは中学2年の頃



俺と美羽は同じ学年で同じクラス



美羽にずっと片想いをしていたから



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


中学2年の夏


いつも美羽を見ていた



気持ち悪いかもしれないけど

ずっと見ていた



「なんだ?また矢崎観察か?」


急に俺の視界が男の顔で埋め尽くされる



「うわぁ!なんだよ!」



急にきたからさすがに驚くよな



「はっはっは
矢崎観察をさえぎってやったぜ!」


ドヤ顔で親指を立てる男の名前は
茂木康平


小学校の頃から同じクラスで
俺の邪魔ばかりしてくる



「茂木の顔が出てきて目が腐るかと思った」


「やかましいわ!
俺の顔より矢崎の方がいいってか?」



人の顔を見れば矢崎、矢崎、矢崎


なんなんだこいつは!



そろそろ金属バットで殴らなきゃダメなようだな






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