初恋キャラメリーゼ
司馬がいなくなった保健室で、あたしは一人泣いていた。
あたし何してるんだろう。
どうして司馬は助けてくれたの?
どうしてここにいるってわかったの?
どうして、どうして。
「これ、着とけ」
カーテンの上から飛んできた、大きなシャツ。
「でも・・・」
「俺、もう一枚予備で持ってるから」
「ありがとう・・・」
司馬の優しさが伝わってくる。
なんで今まで気づかなかったんだろう。
司馬はいつだって優しかったのに。