『大切なもの…。』
今…。
そんな過去から月日は流れ5年が経った。

どんなに苦しい事も悲しい事も、
『時が解決してくれる』とは言うが本当だった。

時が経つにつれ次第に『心』の涙はやんでいた。

ちゃんと、昨日が今日になっている。


でも、私は自分の『心』にウソをついたことで傷をおった。


あのときの『心』は、表に顔を出すこともできずに蓋を
された古いジャムの便のように硬く開こうとしない。


硬く開かないビンの蓋をお湯で温めるとパカッと開くことが
あるように、新しい恋というぬくもりで温めてみるけど…。


私の『心』の蓋は開きそうもない。


なぜなら…
自分が思った以上に、蓋をされた『心』の傷は深かったから。


新しい恋のぬくもりは、『心』をあたためるというより、
傷にしみた。どんなに強力な絆創膏をはってもしみるんだ。


こんな感じで時が解決してくれたかのように見えた『心』の傷に、
即効性のある薬もなくこれからの人生設計から『恋』を消去した。

そうすることが一番の解決策だと思えたからだ。
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