声がする方へ


ーーーーーーん~!!今日もいい天気。


いくら菊乃であっても、勝手に城から出る訳にもいかず、無駄に広い城の裏庭にある、小さな小屋でゴロゴロするのが日課になっていた。


今日も何時もどうりに
小屋へ行こう、そうした時。


ーーー姫、


城の警備の兵に見つかったかと
逃げようとしたとき。


「逃げないで。一緒にあそぼ。」
と優しい声色で男のコが喋りかけてきた。

振り向いた琴乃は、その声に向かって言った。

「貴方は誰?」


「僕は聡太だよ」

聡太と名乗る少年は菊乃より2、3歳年上だろうか。
背は高くもなく、琴乃よりほんの少し高めの目線から形の良い、アーモンド型の瞳がこちらの様子を伺うかの様に覗きこんでいる。



< 4 / 4 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop