まっすぐなキミにまっすぐな愛を。







大丈夫、大丈夫。

昨日決めたから。



今隣にいる先輩に伝えられる。




でもね。



隣を歩く先輩の横顔を見る度に泣きたくなるよ。


あれだけ流したのに…。




学校の帰り道。



今日、あたしは先輩に別れを告げる。




自然に握ってくれる…

この手を離すんだ。




先輩は優しい人だから。

天然なくせに鋭いから。



今日はそれ以上のあたしを作らないと。





でも最後に…


あの温もりが欲しい…。




大好きな先輩に抱きしめて欲しい。



ピタッ…


急に立ち止まる先輩。




「どうしたの…?」




「今日、俺の家にくるか?」




あたしの方を向いて優しく問う先輩。



やめて、離れられなくなる。




もう、傷つくのはやだ。





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