誠の桜に止まる蝶~沖田目線~
「きゃあああああ!!」

朝から屯所内に元気な叫び声が響く。

屯所内にいる女の子は2人。

だけど沙織は今左之さんと沙織の実家に行っているためいない。

だからこの声の主はそう。

蝶だ。

朝から元気がいい叫び声。

僕は苦笑いをこぼしながら声のする方へ向かった。

総「蝶、どうしたの?」

みると広間の隅っこで丸くなっている。

僕の声は聞こえていないようだ。

そして一生懸命に何かを追い払っていた。

見ると足元にコオロギが4、5匹いて、徐々に蝶に迫っていた。

一生懸命に手で払おうとする蝶。

そのしぐさはまるで子猫みたいで微笑ましい。

土「ありゃ猫じゃねえか。」

声を聴いて土方さんがやってくる。

総「本当にそうですよね。まるでコオロギとじゃれてる見たいに見えますよ。」

2人でしみじみとそんなことを話ながら蝶を観察しているとコオロギが一匹跳ねる。

蝶「いやあああああああ!!!」

コオロギよりも高く舞い上がり蝶コオロギの後ろに舞い降りる。

土「本当に猫みたいな瞬発力だな。」

総「見事な飛び方でしたね。」

すると僕らの声に気づきこちらをみる。

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