ペット化宣言


最初よりはっきりと見えてきた海。

それは私がもうすぐ海の藻屑となることを表していた。





溺死とかほんと無理!

自分が溺死する様子を思い浮かべて泣きそうになる。






そのとき、視界の端っこに動く木製の物体が映った。

目をこらしてよく見ると、それは大きな船で。
私の落ちる方向に向かって進んでいる。






………このままじゃ私、あの船に墜落するんじゃ…。

想像して背筋が凍る。
溺死以上に嫌な死に方だ。




それだけは勘弁、と、私は声を張り上げて叫んだ。











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