ペット化宣言
毒草編

「いい身分してんなぁ。ペットのくせに。」


「今日はこの辺りで野宿だ。」

船長さんの命令で皆ひと息つき始める。
私はというと、1番後ろの方でひーひー言いながらやっとこさ山を登り切ったという所だ。


どうやら後はこの山を降れば町に着くらしく、心なしか団員の皆さんも浮き足立っているようだ。
気分に呑まれた私も気持ちが高揚してきたところで、船長さんは次の命令を下した。


「各自食料を集めてくるように!」


ばーっと散る皆さん。
一方、ぽつんと残る私。

まぁ、みんなが採ってくるなら私が行かなくても…なんて甘い考えはこの人の前では通用しなかった。


「いい身分してんなぁ。ペットのくせに。」

「いたたたたたたたっ!」


頭を握りしめるかのように強く掴まれる。
ちょ、頭蓋骨ミシミシいってるよ絶対っっ!!


「せ、船長さんだって食料集めに行ってないじゃないですかっ!」

「今から行くんだよ馬鹿。」



にやり、と笑って言う船長さん。
その笑顔に私は震え上がった。






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