ペット化宣言

「束の間の人間生活は楽しかったか?」



「ミナトさん!これ食べて大きくなってください!」

「馬鹿!ミナトさんは俺が取ってきたの食ってもらうんだ!」



みんなの元へ帰るや否や、すぐさまミナトくんはテーブルに誘導される。
そして目の前には次々に置かれる料理の山。

団員たちは皆、ミナトくんに拒絶されたのがショックだったらしく仲良くなろうと料理を大量に作って待っていたらしいのだ。
いつも以上に料理を作らされたコックさんは死にそうな顔をしていて少しかわいそうだった。


一方、ミナトくんはこんなにたくさんの料理を初めてみるのか少し戸惑っている様子。
恐る恐るフォークを持ったミナトくんは目の前にある料理をゆっくりと口に入れた。



「……おいしい。」



その言葉筆頭に、次々と新しい料理が運ばれてくる。
団員たちの様子はだんだん宴のようになってきて、しまいにはお酒や音楽などが飛び交っていた。

陽気な雰囲気に私もだんだん楽しくなってくる。
ちらっとミナトくんを見ると、なかなか楽しそうにしていて嬉しくなった。






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