逢いたくて

緊張

いくつかの村の中でもいちばん大きい病院の産婦人科

たくさんの妊婦さんがいた

その中でも旦那さんとふたり寄り添い育児雑誌やエコー写真を見ている人に目が行く

うえに子供がいる人を見ればお腹の中の我が子にはこういう経験ができないのだと罪悪感に苛まれる

自分で選んだ道なのに…

渉がいてくれたらどうしてくれたのかな…

どんな瞳で見つめていたのかなって考えてしまう…

だめだめだ…私…



「西崎咲さん」

その名前に私は顔を上げた

調べたけれど私はまだ西崎のまま…

渉は離婚届を出していない

このことは深く考えないようにしてる

考えがきりなくなるから…
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