逢いたくて
私の告白に渉は目を見開いてびっくりしていた

私は泣きすぎて久しぶりに過呼吸になりそうになっている

「ハァハァ…ヒック…ヒックヒック…くる…し…んっ!」

渉が突然唇をかさねてきた

次々に涙が溢れ出す…

この瞬間を待ち望んでいたから…

幸せだから…

涙が溢れ出す…

嬉し涙なんて久しぶりだった

こんなにもあったかい涙が流れるのだと思ったら余計に感動して泣けた

「んっ…ン」

渉のキスは熱くて優しい

彼の舌は私の中でゆっくりと確認するように動いた

私も苦しいけどそこにこたえようと思った

舌をからめ体を抱き寄せあい私たちは今までの距離をうめる時間をすごした

時々渉はキスしながら私の涙を拭い頭を撫でてくれる

あまりの心地よさに眠ってしまいそうだ

その時ふいに渉が唇を離した

「大丈夫?落ち着いた?」

キスしながらいつのまにか呼吸が落ち着いていた

「大丈夫」

「……すげ~幸せ!」

顔をくしゃくしゃにして笑う渉

渉となら幸せになれるとこの時の私は信じてうたがわなかった
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