逢いたくて
「咲っ!」

なんだか慌てたように聞こえる渉の声に振り向くと

私のもとに心配そうな顔をして走ってきた

「どうした?具合悪い?」

きっと外でしゃがみこんでたから心配したんだ

「見て見て!」

そういうと私は渉に傑作を見せた

「なんだこれ~」

渉の顔が一瞬で笑顔に変わる

おむかえを待ちながら雪だるまの親子を作っていた

「これがお父さんでこれがお母さん。これが子供たちで~ペットまでいるよ」

「すげ~。」

「上手でしょ」

「うまい!じゃあ俺は~」

そう言って渉もなにやら作り出す

子供みたいに無邪気な顔して

大きな身体を小さくして雪で遊ぶ渉が愛しくなった

「できた!」

「すご~い!」

渉が作ったのは私たちの暮らす家そっくりの雪の家だった

「上手~」

「写メとっとこ」

渉はいろんな角度から写メを撮っている

「は~くっしゅん!」
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