付き合ってるのよ?
風太、なにごともないように、俺の携帯を開いて何かを見ている。


「……おい。なにやってんだよ?」


「んー?なにって、兄貴の彼女のメアドとケー番と住所を見てる。……あっ!」



俺はすぐさま、携帯をとりあげた。


なんてやつだ……。


少し目をはなしただけで、とんでもないことをしやがる。


風太は、フッと笑うと言った。


「残念ながら兄貴。もう赤外線で兄貴の彼女の情報は俺の携帯のなかに!」


そう言いながら、走って逃げていった。


俺はしばらく状況がつかめずに、ベッドの上でボーッとしていた。


「………って、おい!!待てよ!!」


こうして俺は、ウザい弟のせいで、ベッドのなかから出るはめになった。


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