付き合ってるのよ?
姉さんの顔が一瞬ひきつった。



姉さんは低い声で言った。



「友達って………だれ?」


は?
なに言ってんの?



「誰だっていいだろ?」



でも姉さんが、いつにもなく真剣な顔だったから、答えてしまった。


メールに書かれた名前を。



俺が言い終わると、姉さんは不機嫌になった。


姉さんの様子をうかがいながら、俺は階段をおりて、リビングのソファーに腰をかけた。




………そしてなぜか姉さんまで俺の隣に座った。



「………朝から何2人でイチャイチャしてんの?」




そんなところに、1つ下の弟、風太が登場。


女ったらしの小学6年生。

この年齢にして、付き合った女は星の数。

クールな美人にめっぽう弱い


「裕人が今日彼女と遊びに行くんだってー」

「おい!姉さん!」


姉さん……分かって言いやがったなぁ。



姉さんだってこいつの、性格知ってるくせに……。





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