お馬鹿な魔術師の日常


「あのな、ルビ。俺は、六花国の南にある南葉って町のギルドの魔術師なんだ」

へぇ~。初めて知ったよ。レインさん、あまり自分の事言わないから知らなかったよ。ちなみ此処六花国の北の方。

「俺さ、ギルドから南の方の山で山賊討伐の依頼で来たんだよ。2週間位で終わる筈だったんだけどさ。俺、自分が方向音痴なの忘れて、一人で来たんだよね」


「つまり迷子になってこの町に来たんですか」



コクリ。


「帰るにも帰れなくてこの村に住み着いたんですか」

コクリ


レインさんは、頷き人形と化していた。
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