お仕置きゲーム2

優しいヒーローと歪んだ弟



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一応高取疾風の弟である俺、高取空は一年前までは休みながらでも学校には通っていた。理由は簡単、片思いの女の子がいたから。名前は栗林絵里。彼女は浮いた存在の自分を唯一認めてくれる優しい子だった。無愛想な態度をとる自分に毎日話しかけてくれた。笑いかけてくれた。まわりの視線を気にすることなく、「空は、私の友達だよ」と言ってくれた。はじめは鬱陶しく思っていた俺も、だんだんと彼女の事を気にするようになり、気づけば恋をしていた。


ある日、一緒に帰ろうと誘われ断る理由がなかったために承諾すれば絵里は嬉しそうに笑った。窓から差し込んできていた夕日のせいかもしれないが、若干頬が赤くみえた、気がする。


生徒玄関で靴をはきかえ、外に出る。数歩後ろから、待ってよ空!と言いながらかけてくる絵里を無表情で見て、少し歩くペースを落とせば「もう、早いよ!」と言い俺の手を両手でつかむ。どくん、と一瞬心臓が鳴った。


「空、このまま手つないでてもいい?」

「...どうして。」

「そうしたいから。」

「勝手にすれば。」


そういえば、絵里は嬉しそうに手をつなぎ指を絡めてきた。どきどきして、頬に熱が集中する。こんなの初めてで、どうすればいいのかわからなくなる。


もうすぐ、家につく。兄貴や母さんに見られたらどうしようと考えるとじわり、と手に汗が滲んだ。


「ねえ、空。」

絵里は、やけに熱っぽい声で俺に話しかける。

「...。」


「私、ずっといいたかったことがあるの。」

「...なに、?」


「空が、好き。」


一瞬、時がとまったような気がした。思わず硬直すれば絵里はいつものように笑って俺からするりと離れる。

「そんなに気にしなくていいよ!別に、返事とか期待してないし!!空はそんな気ないと思うけど、あの、そのッ、...ま、また明日ね!!」

絵里は早口でそういうと、背を向けて走って行ってしまう。反射的に呼び止めようとしたけど、パニックになっていたせいもあり声にならなかった。
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