☆クルってるぜ世界☆
 道場の掃除が終わってから、部室に戻り着替えを済ませ 後は帰宅するだけ。


  校門を出る途中、私が秘かに想いを寄せている先輩、上北正二に声をかけられた。


 「今日も一日お疲れ様、三咲君。」


  私はその一言の挨拶で、心が弾んでいることをあわてて隠しながら、

 「上北先輩もお疲れ様です。今日も生徒会のお仕事は大変でしたか?」


 「ああ。もうじき、次の代に生徒会長の仕事を引き継がねばならないから、少し忙しくもあるのだが。   それが済めばあとは暇になるからね。」


  先輩はそう言いながら 二コリと笑みを見せてくれる。


 彼は私達の通う、創龍館高校の生徒会長だ。 運動神経は人並みの様だが、頭脳明晰で責任感が強く、他人のことを思いやれる優しい人だ。

 顔はシャイニーズジュニアのアイドルグループ・台風・の竹ジュンに似たイケメンだ。

 当然、校内の女子生徒の多くから慕われ、先生たちからもかなり期待されている。


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