無口な上司の甘い誘惑②~究極の愛~
私は身をひるがえし、

駅の方に向かって歩いていく。


「また明日ね、愛奈」


呼び捨てされたことに驚いて、

一瞬振り返ってしまった。


・・・

その言葉にも、

その笑顔にも、

私は何も返すことをせずに、

逃げるように、

その場を立ち去った。

・・・


家に帰っても、

まだ俊は帰ってきていなかった。

・・・

こんなことになるなら、

俊の申し出を、

素直に聞いとくべきだったと、

後悔してしまう。

・・・

今夜は俊の帰りは遅い。

夕食も、外で済ませてくると言っていたっけ。
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