大人的恋愛事情 SS
 
近づいた距離に藤井祥悟の匂いがして、意味不明な幸せが込み上げる。


朝も一緒だったし、昨日も一緒だった。


一昨日も一緒にいてその前も……。


どれだけ一緒にいても、こうして会うたびに感じる幸せはいったい何なのだろう?


「酔ってんのか?」


「ちょっとね」


少し呆れたような声に笑って返しながらも、どこまでも幸せな気分に浸る私はその腕をギュッと掴む。


歩き出す藤井祥悟にピッタリと寄り添いながら、部長の愚痴に愚痴を零しながら帰り着いた家。


冷蔵庫から冷たいお茶を出してグラスにそれを注ぎながら、スーツの上着を脱ぐ藤井祥悟に聞く。


「何か食べる?」


「いや、いい」


「食べたの?」


「まあな」


軽く返してくる曖昧な言葉にキッチンから何となく視線を向けると、ネクタイを外している男が私を見ていて。
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