あの夏で





そう俺は“ほんもの”を見つけたから。



いつもの廊下を歩き、見慣れた保健室のドアを開ける。



……ガラ…。



「先生、寝かして」



先生っていうのは保健の先生で美人の愛川 みなみ先生。



「サボりはだめよ。中島くん」



「…………」



「はぁ……」



なにそのため息。




俺は“ほんもの”だから、



ずっと居たい。



ずっと見ていたい。



ずっと喋っていたい。




ずっと好きでいたい。








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