雨降る中で

教室に入り私は黒板に貼ってある座席表で自分の席を確認した



って言っても名字が鮎川（あゆかわ）の私は大抵、窓際の1番前か2番目の席になる



席に着くと親友の桜が笑顔で近づいて来た




宮田桜

幼稚園からの付き合いで綺麗な容姿とは反面、アッサリした性格な桜は私が唯一心を許してる友達である


「桜、おはよう」



「今年も同じクラスだね」



「うん」



「それにしてもよく知恵が遅刻しなかったわね」



「昨日、遥から一緒に学校行こうってメールあって…」



「相変わらず遥君は知恵に甘々なんだから」



「別にそうゆう訳じゃ…」



「ねぇ、そう言えばさぁ」




キーンコーンカーンコン




桜が何かを言いかけたのと同時にチャイムが鳴り桜は自分の席に戻っていった



前から2番目の窓側の席が私の席




外はすっかり晴れ暖かい陽射しが私の眠気を誘う





「松本祐介です…」




ウトウトしていた私の頭が一気にその名前で目覚める



教壇を見ると担任の隣に、彼は立っていた