月光花の守人
月の魔法
風の吹き渡る月夜、ふわふわの綿毛がいっせいに、ダイヤの形をした白雪の花を一面にさかせた。


月夜にしかさかない花、月光花。


一輪の花が月に話かける。


「今日もまた、月光の丘に人が来て仲間が摘まれた」

「うん」

「仲間が摘まれていくのを、そばで見てる事しかできないなんて……」


やるせないその言葉に月がいった。



「じゃあ叶えてあげるよ。キミの仲間を思う強い気持ちにこたえてさ」



< 1 / 31 >

この作品をシェア

pagetop