光をくれたのは君だった

「う、嘘じゃないっ!

なんなの?壁作っちゃいけない?」

自分でも言ってることが
めちゃくちゃなのはわかってる

「そんな誰にもでも心開けないし
今までだってこう生きてきたし
これからもこう生きていくの」

わかってるのに止まらない

廣瀬くんは黙ってわたしを
しばらく見ていた

「そんな生き方悲しいだけだろ

本当の眞田さんは明るくて
笑顔が絶えない子なはずだろ?」


「わたしの何を知ってるの?」

なぜだか胸が苦しくて
泣きそうになる

「ずっと好きだったって言ったじゃん

つまりずっと見てたからね」


またタバコに火をつけながらそう言う


「廣瀬くんってわけわかんないよ..」

こんなわたしをみてた?
廣瀬くんはなぜわたしの心ばかり
乱すのだろう。


「もう寝ます

おやすみなさい」



わたしは逃げることしかできなかった。






< 38 / 41 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop