冷血な旦那様と新しい恋 【完結】




「なに睨みきかせてんだよ」


「に…睨んでないし」



「どっちでもいいけど、変にじろじろ見んな」



なにそれ〜!!?


しかも急に鼻つまむな!!




「麻耶ちゃん、夜ご飯食べてく?
もう佳苗、作っちゃってるかな」



「いえ!
食べていきます!
隼斗おじさんに会えるし」



「本当に隼斗が好きなのね〜」



奏未おばさんは冗談だと思ってるけど、あたしは本当に好き。



「バーカ、お前は絶対無理だから。
父さん、母さん一途だし」



「それはそれ!
あたしは別に、思いを伝えたとしても、どうにかなりたいとか考えられないし。

ただ、あのルックス、大人びた雰囲気、すっごい好きなの!」




目の前で携帯をいじっていた日向が、うざそうに眉間にシワを寄せた。




「…だったら、お前も、…俺も、一生叶わないな」







……え。

何で、日向も?



「日向、好きな子いるの!?」



「あぁ、いるよ。
うざくて、変で、めっちゃしゃべるやつ」



……なんか、日向と全然違うタイプ?



「じゃあ、頑張ってね!
あたし、応援してるから」



はー、と大きなため息をついた日向。



あたし、なんか気に障ること言っちゃったかな…?




でも、ま、いいや。


日向の好きな子、どんな子なんだろ。



顔だけでも見てみたいな…。





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