【完】甘い生活~危険な幼なじみに溺愛されて~【上】p356まで加筆済
そんなことないけどなあ……。ときょと
んとすれば、呆れたように千夏がため息
をついた。
「鈍感さんは、そんな事にさえ気付かな
いか……」
やれやれ、といったような口調。
千夏ははあ、と息をついてから、自分の
お昼を食べ始めた。
「ん?鈍感って誰が?」
そんな話、してたっけ?
そう訊くと、千夏に憐れみの眼差しを向
けられてしまった。
え、何。その眼差しちょっとムカつくか
も。微妙に哀れんでる、みたいな。
「恋那以外に誰が居るのよ」
「私!?」
哀れむような眼差しのまま、そんなこと
もわからないのか、とでも言うかのよう
に告げられた。