不良だらけの危険なバイトッ☆
あなたの物語の大きな闇は
あたしになんかとうてい消せやしないのかもしれない。
だけど…
────・・・
黙っているだけじゃ、状況なんて一つも変えられないのに。
あたしが触れちゃいけないユキ君の過去が鎖となってあたしをそこに留める。
どうしたら…
どうしたら、彼を救えますか?
「莉子ちゃん…」
「はい…」
顔を上げると先生が優しく笑った。
「…泣かないで」
そう言われたのに…
先生の優しい言葉にじわじわと瞳の奥が熱くなる。
あたしにはそれをこらえる事なんて、到底無理な話だった。
「ごめんなさい」
あたしは涙でぐしゃぐしゃになった顔を両手で覆った。