紺碧の海 金色の砂漠
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次に目を開けたとき、舞はベッドの中にいた。
 

(え? ひょっとして、アルが帰ってきたのって……夢オチ?)


真っ青になる舞の耳に、規則正しい呼吸音が聞こえ……。上を見ると、そこにミシュアル国王の顔があった。

舞は大げさなほどホッと息を吐き、夫に抱きつく。


この二日間、ちゃんと寝ているつもりだった。平気なつもりだったのに……。

舞は浅い眠りを繰り返していただけで、体も心も本当の意味で眠っていなかったのだ。だから、ミシュアル国王の顔を見た途端、糸の切れた人形みたいに、すべての活動が停止した。


(でも……なんで死亡って言われたの? 叩き起こして聞いたら怒るよね?)


とんでもないことを考えながら、舞はミシュアル国王の裸の胸をゆっくりと撫でてみる。

ちょっとピクッと動くたび、『ああ、生きているんだな~』と思い、それだけで嬉しくなるのだ。


そのとき、唐突に彼の胸に置いた手が掴まれた。
 


「舞、目を覚ました途端、何の悪ふざけだ!?」

「あ……アル、起きてたんだ」

「それは私のセリフだ。辛い思いをさせたと聞き、今夜はゆっくり休ませようと思ったのだが……」

「辛いっていうか……。わたしは平気よ。でも、シャムスが……ターヒルは? ターヒルはどうなったのっ!?」


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