紺碧の海 金色の砂漠
「そういって検査を受けさせてはくれないの。確かに、私に問題があっても離婚は出来ないのだから、意味がないと言えばそうだけど」
カトリックのアズウォルドは離婚できないのが建前だ。
もちろん、ズルイ手段はいくらでも使える。でもレイ国王はそういうタイプではなかった。側室を持つような国民感情を逆撫でする“不貞行為”もしない人だとティナは言う。
それを考えれば、クアルンの方が楽といえば楽なのだ。離婚も出来るし、ミシュアル国王がその気になれば、あと三人もお妃を娶れる。
(フン、だ。クアルンの由緒正しいお嬢様を何人でも娶ればいいじゃないっ!)
舞だって不安なのだ。まだまだこれから、と思っていたところにライラの妊娠が知らされた。
もし、ライラが王子を産んだら……。そして舞に何年経っても子供が出来なければ……。
間違いなく、ライラを妻にしておけば良かったのに、と言われるだろう。ミシュアル国王に「そんなことはない」と言って欲しかった。それを「面倒は起こすな。王妃の自覚を持て」なんてあんまりだ。
二人の王妃が揃って意気消沈している所に、離宮の女官がやって来た。昼間の式典の様子がテレビで放送されている、と伝えにきたらしい。ティナの指示でテレビが付けられ、チャンネルが合わされた。
舞とティナが新しい図書館の中を見て回ったり、他の施設を訪れたシーンなどが次々と流れる。
直後、スタジオにカメラが戻り、「不仲説が囁かれる国王ご夫妻ですが……」などと司会者が言い始めたのだ。
「もういいわね。切りましょうか」
そう言ってティナがリモコンに手を伸ばした時、
『ハリウッドでは女優のローラ・ウィリアムズさんが妊娠五ヶ月と発表されましたが……。結婚はしない、父親の名前も公表しないとのこと。レイ陛下はクリスティーナ様とのご結婚直前まで、ローラさんと交際されており、ちょうど今年の二月にローラさんがアズウォルドを訪れたことから――』
カトリックのアズウォルドは離婚できないのが建前だ。
もちろん、ズルイ手段はいくらでも使える。でもレイ国王はそういうタイプではなかった。側室を持つような国民感情を逆撫でする“不貞行為”もしない人だとティナは言う。
それを考えれば、クアルンの方が楽といえば楽なのだ。離婚も出来るし、ミシュアル国王がその気になれば、あと三人もお妃を娶れる。
(フン、だ。クアルンの由緒正しいお嬢様を何人でも娶ればいいじゃないっ!)
舞だって不安なのだ。まだまだこれから、と思っていたところにライラの妊娠が知らされた。
もし、ライラが王子を産んだら……。そして舞に何年経っても子供が出来なければ……。
間違いなく、ライラを妻にしておけば良かったのに、と言われるだろう。ミシュアル国王に「そんなことはない」と言って欲しかった。それを「面倒は起こすな。王妃の自覚を持て」なんてあんまりだ。
二人の王妃が揃って意気消沈している所に、離宮の女官がやって来た。昼間の式典の様子がテレビで放送されている、と伝えにきたらしい。ティナの指示でテレビが付けられ、チャンネルが合わされた。
舞とティナが新しい図書館の中を見て回ったり、他の施設を訪れたシーンなどが次々と流れる。
直後、スタジオにカメラが戻り、「不仲説が囁かれる国王ご夫妻ですが……」などと司会者が言い始めたのだ。
「もういいわね。切りましょうか」
そう言ってティナがリモコンに手を伸ばした時、
『ハリウッドでは女優のローラ・ウィリアムズさんが妊娠五ヶ月と発表されましたが……。結婚はしない、父親の名前も公表しないとのこと。レイ陛下はクリスティーナ様とのご結婚直前まで、ローラさんと交際されており、ちょうど今年の二月にローラさんがアズウォルドを訪れたことから――』