主さまの気まぐれ-百鬼夜行の王-【短編集】※次作鋭意考案中※
朧を受け入れるにあたり、当日朔は朧を自室に呼び寄せてしゃんと座らせた。
いつも優しい兄が固い表情をしていることに、朧の弾んでいた心も萎んでなりを潜めた。
「お前は何のためにここへ来た?」
「ええと・・・雪男・・・山姫の代わりに・・・」
「雪男はお前の師となる。よって今までと同じ態度で接することを禁ずる」
「え・・・」
ここで面白おかしく暮らせると思っていたのに、と如実に態度に現れた朧は、ぎこちなく身体を揺らした。
「でも・・・」
「言い訳も駄目だ。百鬼の代行といえど、一般の妖とは雲泥の差がある。・・・血迷って雪男に好きだと告白したりなんかは以ての外だ」
ーー注意事項が多く、それも日頃優しい兄からとあっては朧にとっては戸惑いばかりで、しかも雪男への想いを知られていることに愕然となった。
「なんで知って・・・」
「朧、よく聞きなさい」
「・・・はい」
「我が家は名家だが、父様は母様以外の妻をとらず、一途に思いを遂げた。幾度も危機があり、それを乗り越えた。・・・とても強くて、簡単に口に出してはいけない想いだったんだ。だからお前も軽々しく好きだの何だの言ってはいけない」
「はい」
「お前はまだ幼く、その想いが真実のものか判断がつかないだろう。だから時間をかけて、己で気付きなさい。心身共に大人になってからなら兄様も応援しよう。いいね?」
「はいっ」
聞き分けがよく、良い返事をした朧の頭を撫でた朔は、厳しい兄であろうと決めていたのに、その後早速一緒に昼寝をしてしまい、山姫に笑われた。
いつも優しい兄が固い表情をしていることに、朧の弾んでいた心も萎んでなりを潜めた。
「お前は何のためにここへ来た?」
「ええと・・・雪男・・・山姫の代わりに・・・」
「雪男はお前の師となる。よって今までと同じ態度で接することを禁ずる」
「え・・・」
ここで面白おかしく暮らせると思っていたのに、と如実に態度に現れた朧は、ぎこちなく身体を揺らした。
「でも・・・」
「言い訳も駄目だ。百鬼の代行といえど、一般の妖とは雲泥の差がある。・・・血迷って雪男に好きだと告白したりなんかは以ての外だ」
ーー注意事項が多く、それも日頃優しい兄からとあっては朧にとっては戸惑いばかりで、しかも雪男への想いを知られていることに愕然となった。
「なんで知って・・・」
「朧、よく聞きなさい」
「・・・はい」
「我が家は名家だが、父様は母様以外の妻をとらず、一途に思いを遂げた。幾度も危機があり、それを乗り越えた。・・・とても強くて、簡単に口に出してはいけない想いだったんだ。だからお前も軽々しく好きだの何だの言ってはいけない」
「はい」
「お前はまだ幼く、その想いが真実のものか判断がつかないだろう。だから時間をかけて、己で気付きなさい。心身共に大人になってからなら兄様も応援しよう。いいね?」
「はいっ」
聞き分けがよく、良い返事をした朧の頭を撫でた朔は、厳しい兄であろうと決めていたのに、その後早速一緒に昼寝をしてしまい、山姫に笑われた。