SoUnD～僕らの世界～

「まじだ！やっべ、今思い出したら頭ん中パニック！！」


『落ち着け！とにかく聞け！』

「は！？お、おうっ」


そうだよ、未那！

明日聞けるのか、俺！？


今まで散々部活の話をしておいて、未那のこと・・・忘れてた。


そう思うと、自分がすごく嫌な奴に思えてきた。


『雅？』


「・・・俺、今の今まで未那のこと忘れてた。」


『おう。』



「なんか、俺・・・はぁ。」


なんで忘れてたんだよ、大事な・・・人なのに。

『まぁ、雅、そんなときもあるって！一秒も忘れずにいるなんて無理なわけだしさ！』


「一秒じゃねぇし・・・」

『んなことよか、明日だろ！』


「・・・あぁ。」


完全に落ち込んでいる俺を、直登が何とかしようと頑張ってくれた。


『雅、ホントに好きなんだな。俺以上にハートが弱い。』


「うっさい。」

『わりわり。でもさ、ここまで悩む雅、なかなかレアだよな。』


「だな。俺もそう思う。」


『気楽に行けよ。』


「それができたら苦労ねぇよ。」


『それもそうだな。とにかく、明日まず雅から聞くってことにしとけ！』

「それが直登からのアドバイスってやつ？」


『そうそう！そういうこと！』


すっげぇ軽く聞こえるような気がするのは俺だけか？


でも、まぁ、これが直登なりの優しさだっけ？

「さんきゅ。まぁ、んじゃそうしてみる。」