ついていきます生徒会長‼

まさかの出来事

「のどか、一緒にお弁当食べない?」

そう声をかけてきたのは私の大親友の山本風音。


「ごめん…今日もなの」

「そっかあ…私のことは気にしないでね!それより…生徒会長とはどうなのさ?」

「やっやめてよ風音!私と会長はそんなんじゃあ…」

「はいはい。じゃあ頑張ってね!」

「も、もー!信じてないでしょ!?」


あれから私は毎日のように会長にお弁当を作っていた。

それで私と会長は毎日お昼を一緒に過ごすようになってきた。

今日もいつものように屋上へ向かう。





「遅いぞ張間。 待ち合わせ20秒遅れだ」

「そっそんな…たったの20秒じゃないですか…」


ホント、この鬼畜っぷりにはたじたじ。

今までよく耐えてきたと思う。



「そういえば…生徒って屋上立ち入り禁止ですよね?」

「そうだな…まあオレは生徒会長だからそのぐらいは別にいいんだ」


……なんか駄目な気がする。
恐るべし鬼畜生徒会長日向篤志…。



私は会長と一緒に居る時間が増えたと思う。


会長に振り回されるのにも慣れたかな…。

今の生活も、楽しい。


なんだかなあ…私も変わっちゃったかな。
会長とのお昼、毎回楽しみだし。



-----

今日は、会長の個人的な理由があるらしく
お昼は一緒に食べれなかった。


朝、生徒会室でお弁当だけ渡して

お昼は風音と一緒に食べた。


「今日ののどか…元気ないね」

「えっ?そ、そう…?」

「うん。何かあった?」


何かあったと言われましても。

今日は特に何かあったと言うわけでは…。

朝はちゃんと遅刻せずに来たし
誰かと喧嘩した訳でもないし…


でも、今日はあまり会長と一緒にいられなかったなあ…


生徒会にも今日はあまり来なかったし
昼は一緒じゃなかった。

それぐらいかな…。

でも別にそんな元気なくなるほどの事じゃ…。


「うーん…何でもないよ!」

「そっか!ならよかった」


きっと風音の勘違いだ。


「ねえねえ!ちょっと帰りに格技室寄って行こうよ!」

「えっええ!!? なんで…!?」

「今日、日向会長と隣の学校の柔道部部長が対戦するんだって!」

「そうなんだ!」

「ねっ!行こうよのどか!あたしも見てみたいんだ、日向会長のカッコイイとこ!」

「う、うんいいよ!」

風音がキラキラした目でこちらを見てくる。

そういえば、風音も会長のファンだったっけ…。

私と風音は一緒に格技室へ向かった。





わあ…すごい人…

しかも、ほとんど女子じゃない?


「日向くん、頑張ってーっ!」

「日向会長カッコイイー!!」



うわわわすごい声援…

しかも他校の女子も混じってないか…!?

会長ってどんだけ人気…ちょっとびっくり…



人の波を掻き分けて、私達も中へ入る。





「一本!」



会長が技を決めた。

私も、会長が練習しているところは見た事があるけれど

こういう本格的な試合は見るのが初めてだった。


「キャーッ!カッコイイー!」


女子の声援が一層強まった。

すると、会長が眉間に皺を寄せた。

ふふ、会長ってこういうの苦手そうだもんなー。


しばらくして、会長が私の視線に気付いた。


「張間!」

「か、会長…」

「何だ、見に来てたのか」

会長の顔が綻ぶ。

思わず、ドキッとする。



「丁度よかった。そういえばこれを渡しそびれていてな」


会長から弁当箱を受け取った。

ああ、そういえば今日はなかなか会えなかったし
忘れてたな。


「いつもありがとうな。じゃあな」

そう言うと、会長は試合に戻った。


「のどかー?なんか落ちたよ?」


風音から渡されたのは一枚の紙切れ。

何だろう…。


”今日はすまなかったな。弁当うまかった。ありがとう”


と書かれていた。


顔が音を立ててカアアと赤くなるのが分かった。

横の風音はニヤニヤと私を見てる。


「フフッ。よかったねのどか!これで元気出たんじゃない?」

「かっ風音のバカ!」


私ってもしかして会長のこと…。

ドキドキと胸の高鳴りがおさまらない。






こんな私と会長のやりとりを、誰かが見ていたとも知らずに…。

< 3 / 9 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop