樹海を泳ぐイルカ
第10章 世界の果て

樹海を抜け出しバスに飛び乗る。

バスの扉はプシューと音をたてて閉まり、ゆっくりと走り出した。


平日の昼間のバスはがら空きで貸し切り状態だった。


窓に写る透子の横顔はどことなく緊張していて、窓から移りかわる景色をみている。


きっと僕も同じような顔をしているんだろう。


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