両想い【完】


『祐君!!ニュース
偶然てすごいね、たった今この空港で
お母さんの仕事仲間のジェーク・リードに
会ったよ!!時間がなくてハグ&キスの
挨拶だけしたの。
以上、美愛ニュースでした。
じゃぁ、後で。』


………画面を見て瞬きしてる、高山。


「はい、分かった?
俺らは心配いらないから。」


サッ…携帯をしまい高山を見る。


「そのメール、まんま信じるんだ?」


疑いの眼差しで俺を見る高山。


「当然だけど?
逆に、何で疑うわけ?
信じてるが大前提なんだけど。」


驚いたように見開いた目で、『へぇ…』なんて言う。


「なんかすげぇ、バカにされてる気分
頭きたから話しかけんなっ」


俺はそれだけ言うと高山とは反対の方に体を傾け、目を閉じて寝る体勢になった。


「あっ、やっ、わりぃって…
なんか、そうゆう二人のことを
俺が信じれないだけで、
別に二人を悪くいうつもりはなかったんだ」


背中を向けたまま手だけをあげて『もういい』との思いを込めて返事すれば、『マジ、わりぃ…』と静かに返ってきたあとは会話が途切れた。


飛行機は離陸体勢になり、俺はシートベルトをし、深く座り目を瞑った。


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