座敷わらしのしのぶちゃん♪

あまりにもの恥ずかしさで顔が上げれない。


リョウさんの膝から下りようとしてもギュッと手を回されていて離してもらえない。


私はただリョウさんに後ろから抱きしめられて、じっと俯いたままだった。


「なあ、あんまり心配かけんなよな。」


コツンと私の肩にリョウさんの頭が乗っかってくる。


決して、自分から危ない目に合いに行ってるワケではないんだけどな………


「すいません…。」


取り敢えず、謝る。


「うちの仕事をよくやってるキャストの子がアンタの事たまたま知ってたらしくてさ。それでみんな船から降ろされたのにアンタだけ降りて来なかったから、おかしいと思ってうちに連絡くれたんだ。」


「そうだったんですか……。」


それで連絡もしていないのに助けに来て貰えたんだ。


「幸運の座敷わらしちゃんが危ない目に合ってるって。」










「へぇ~幸運の…、ん?」


いやいやいやいや、私の知らない所でそんな事なってんの?


さては社長、まだ噂流してるな。


「アンタ、存在感ないのに有名人ってすげぇーな。」


リョウさんが、からかうように言う。


「はあ?どういう意味ですか?」


「まんまだよ。」


まんまって…今いち、誉められてんだか、嫌み言われてるんだか、よく解らないんだけど……。


私が複雑そうな顔していると


「いい意味だよ。」


って笑いながら言ってくれた。


「ふう~ん。まあ、ありがとうございます。」


照れくさくて、ぶっきらぼうに返す私。


するとリョウさんがーーー










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