Realtime:kiss
慌てて横を向き、「おっ、お邪魔しましたぁ」と、裏声混じりで発して、玄関を出るべく、彼に背を向けた、ら、いきなり肩を掴まれ、「ちょっと待て、送る」と蒼佑に言われた。


私が答えずにいると、「5時間以上経ってるし、ほんの2、3口飲んだだけだから、大丈夫だぜ?それに、ここからだと終電間に合わないし、タクシーだって、呼んでもなかなか来ねぇと思うぜ?」と言う。


確かに蒼佑の言う通りかも……


私は蒼佑に甘える事にした。



玄関を出て、敷地内に止めてある黒いスポーツセダンの助手席を蒼佑は開けて待ってくれてる。


「ったくとろくせぇ女だな、サッサと来いよ」





相変わらずのこの台詞、正直、馴れてきている私って、マゾですか?


「悪かったわねぇ、足場が暗くて歩きにくいのよ!!」

私も負けじと切り返す。


グイッと蒼佑に腕を引っ張られ、もれなく彼の腕の中へ……


これも、だいぶ馴れてきた。


クイッと腰を引き寄せられ、上半身から下半身までピッタリと蒼佑の身体にフィットしてる、この状況はまだ馴れてませんが……




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