Realtime:kiss
ホントの気持ち
奈津紀の言葉、陽子の言葉……

そして気付いてしまった、私の醜い心の中……

こんな気持ちを抱く私に、蒼佑に会う資格があるのだろうか…


でも、でも……



悶々としたまま、時間だけは止まる事なく時を刻む。


考えても考えても、答えなんか出ない。


無難に仕事を終え、気が付くと既に定時を迎えていた。


かたはついた……


そして、蒼佑は私に会いたがってくれている。


行くべきか、行かざるべきか……



《心に蓋をするな》


陽子の言葉が私を動かす。


自然に足は土岐乃に向く。


会社を出るべくロビーを歩いていると、ソファに座る親友二人が私に向かって手を振る。


そして、ガッツポーズを両手で作り、が・ん・ば・れ、と大きな口を開けてパクパクやっている。


嫁入り前のうら若き乙女が、何やってんだか…


私は苦笑いを浮かべ、二人に軽くガッツポーズをして、会社を出た。


良い事も悪い事も言い合える、そんな親友を私は二人も居るんだ。


有り難いと思った。目の奥が少し熱くなった。



ありがとう、私は幸せ者だよね。





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