抱きしめたい
そろそろ来るかな・・・


準備万端で椅子に座り時計とにらめっこ。


テーブルに置かれた指はコツコツとリズムを刻む。



―ピンポーン



来た!!


備え付けのモニターで確認すると、そこには愛する人の笑顔があった。


「今開けるね。」


玄関までの短い廊下を走る。
一刻も早く真吾の顔を見たかったから。


「真吾ぉぉぉ、会いたかったぁ。」


思わず飛びついたわたしを抱きしめて


「俺も会いたかったよ。」


耳元で囁かれた。


これだけで体の力が抜けていく様だった。



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