【完】あたしのとなりの不良くん
* * * * * *



あたしがまだ、6歳の頃だった。


幼稚園に向かえにきてくれたお母さんに、あたしは叫んだ。


「お母さんー!」

「なぁに?千尋」

「あのね、あのね、今日先生がね、折り紙でこれ折ってくれたのー」


「じゃ、じゃーん!」と効果音をつけながら、お母さんに見せびらかす。


「風船だよー」


ぷぅっと息を入れて、膨らんだ風船を、あたしは手の平でポンポンとする。




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