僕らは妖怪 ~妖怪編~
◇妖怪、学校に滞在中

◆進真Side◆


無事、体育祭も終わり、特になにも思い出には残らなかったイベントは次の日から何もなかったように流れていった。


しかし、あの日から真希はまったく俺のことをシカトするようになった。


『真希、それとってくれ』

『みっずきー!!!何か語ろーっ』


『真希帰ろうぜ』

『まみー、一緒に帰ろー』


『おい、真希!!』

『早紀早紀早紀!!!と…トイレ!!』


て、こんなふうにシカトしてくる。


また女子たちに脅されてんのか?


真希にシカトされてから、他の女子たちからもっと話しかけられるようになった。


そのうちの“佐藤 早紀”こいつはよく話してくる。腕を絡ませては「進真ぁ~」っていきなり呼び捨てにするし。


きもい!きもすぎる!!!


次されたら…


「進真ぁ~!きいてぇ~♡」


うわ、きやがった!!!ちかよんな!!!くっつくな!!!


しかし俺の思いははかなく消え、腕を絡ませて、手を握ってくる。


その瞬間、ぞわっとした。
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