夢なごり~君の声に呼ばれて~


「まあ、何とかなる」



「何とかって…。やっぱり、舞咲、あの時のこと…」



「その話は置いといて、教室行こう」



私は逃げるようにして、教室に向かった。



何とかなる…。



そんなことで済むはずが無い。



分かっていても、私は現実から逃げているだけだ。



忌まわしいあの記憶から逃げる為に――。





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